臨床中毒フォトライブラリーについて
本ライブラリーの創設は、当時の編集委員長であり、また愛媛大学教授であられた白川洋一先生のご提案に端を発します。2006年7月、松山市にて開催された第28回総会・学術集会において、会長を務められた白川先生は、「臨床中毒フォトコンテスト」と題し、臨床中毒学と関連の深い「動植物」および「症候」をテーマとする画像を広く募集する企画を立ち上げられました。
当時の会告には「日本中毒学会・画像ライブラリー企画」と明記されており、画像のデータベース化が構想段階から意識されていました。この第1回コンテストでは、全国から約20名の応募者によって計86作品が出展され、盛況のうちに幕を開けました。
その後、フォトコンテストは毎年の総会・学術集会における恒例企画として定着し、毎年15~30作品が集まるなど、継続的な参加が見られました。
これらの写真は、学術集会の参加者の関心を集めるだけでなく、入選作品は『中毒研究』誌の巻頭を飾るなど、臨床中毒学における貴重な画像資料として着実に蓄積されてきました。
作品は学術集会の際にフォトコンテストとして募集され、表彰されるようになりました。
今後も中毒に関連する貴重な画像情報がさらに蓄積され、このライブラリーが臨床中毒学の発展に寄与することを心より願っております。
2025年5月
日本中毒学会編集委員会
委員長 大谷 典生