中毒医療の発展と中毒事故・事件の防止に貢献することを目的としています

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会長挨拶

第33回日本中毒学会東日本地方会・学術集会 開催にあたって

会長  杉田 学
順天堂大学医学部附属練馬病院
救急・集中治療科 教授

 この度、日本中毒学会東日本地方会・学術集会を担当させて頂くことになりました。2019年1月26日、東京都練馬区の練馬区立区民・産業プラザ、Coconeriホールにおいて開催させていただきます。第33回を迎える伝統ある本学会をお世話させていただくこと、この上ない名誉と考えております。医局員一同心身を引き締めて、この大役にあたる所存でおります。

 今回の学術集会には一般演題24題、ポスター発表演題3題と多数の応募をいただき、厚く御礼を申し上げます。分析・疫学の話題から実際の臨床症例、救急外来での対応など、多種多様な演題が様々な職種により発表していただける中毒学会ならではのプログラムを組むことができました。特別講演では成増厚生病院の中村 満先生に「地域における救急医療機関と精神科病院の連携-急性薬物中毒などを通して-」と題してご講演いただきます。中村先生はここ数年東京都での、救急患者の精神科病院との連携に、尽力されて来たご経験をお話いただけると思います。教育講演では聖マリアンナ医科大学の腎臓・高血圧内科の柴垣有吾教授に「薬物中毒に対する血液浄化療法の基本」についてご講演いただきます。近年海外では中毒の専門家と腎臓や透析の専門家による血液浄化法の議論が活発になっております。我々にとってとても貴重な機会となるでしょう。さらにランチタイムセミナーでは、米国カリフォルニア州で救急救命士に相当するEMT(Emergency Medical Technician)として活躍されている藤原・ウェイン・翔先生に「Los Angelesの病院前救護におけるアルコール中毒および麻薬中毒への対応」をお話いただきます。プレホスピタルにおける中毒患者への対応は、我が国でもとても大事な問題です。豊富な経験を共有させていただきましょう。

 今回は新しい試みとして、学会とは別にセミナーを二つ企画しました。一つは「学生・研修医・看護師・薬剤師・救急隊のためのわかりやすい中毒セミナー」です。学会に参加しなくてもこのセミナーを気軽に聞き、中毒に興味を持ってくれればいいと思っています。もう一つは区民公開講座「子どもや高齢者を守るために知っておこう!身の回りにあるキケンなもの」として消費者庁や日本中毒情報センターから一般市民に啓蒙していただこうと思います。

 今回の学術集会は東京都練馬区の施設を利用させていただき、私ども医局員や様々な関係者の協力で開催を準備しております。華美な催しは控えながらも、参加者が興味を持って会場で過ごせるような、内容の充実した学術集会にしたいと考えております。本学術集会が、わが国の中毒学の進歩に少しでも寄与できるように、精一杯努めさせていただきます。会員、非会員を問わず、多くの皆さまのご参加をお待ち申し上げます。

 

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